私が行っていた音大には、びっくりするくらいすごい人がたくさんいました。
びっくりするくらいすごい人・・・そうです、天才がたくさんいました!!
具体的には前にも少し書きましたが、新曲を練習もせずに譜面を見ただけで本番で弾けちゃう人とか。
そこまではいかなくても短期間で、しかも猛練習もせずに曲を仕上げてしまう人も。
しかしそんな才能は私には無いので、地道な練習が必要でした。
私が小学生の頃、ピアノの先生がとても細かく丁寧に、できるようになるまで指導して下さいました。
小学校低学年の私は負けず嫌いでとにかくできるまで諦めない性格だったので、必死で先生に付いていきました。
指の練習のハノンは1時間くらいかけてやるものよ!と言われていましたが・・・さすがに1時間はかけられず。
でもそのイメージでハノン、スケール、アルペジオと練習し、次にツェルニー、バッハ、そして曲(例えばベートーヴェンのソナタなど)へ行きます。
バッハの譜読みがまた難しくて、まずは右手、左手、そして両手、と練習をしていき全体が見えたところで弾きにくいパッセージを取り出して練習。
バッハは左手にも旋律が来るので、右手と同じように旋律が弾けるように練習したり、テーマを出していったり、さらには曲調も見ていき、解決へと繋がるように練習。
ただ弾くだけではなく、頭を使いながら、耳でもよく聞きながら弾かなくてはなりません。
旋律が転んでいたらリズム練習、メロディがちゃんと出ていなかったらその音だけ出せるように練習。
バッハはそのような練習をひたすら続けていました。
ベートーヴェンのソナタなども同じく片手から練習し両手にするのですが、だいたいできたところで一度CDを聞いてどんな演奏があるか?を研究します。
真似できるところは真似したりして参考にしながら、そして弾きにくいところは部分練習やリズム練習をしながら仕上げていきます。
通す練習も大事ですが、とにかく部分練習!!
小学生の頃から習ったたくさんの練習方法が大学に入ってからも、仕事で弾くようになってからも役に立ち、さらには自分でもそれを発展させた練習方法を見つけながら仕上げられるようになりました。
今ではレッスンで指導するに当たって、その子に合わせた練習方法を提案する事ができるので、昔の経験がとても役に立っています。
教えていてふと、もし自分が天才で何も練習しなくても弾けるようだったら・・・
このような練習方法を生徒に提案できなかったのでは?と感じます。結果、良かった!!